アメリカ渡航に必要なESTAの制度概要

138月 - による user - 0 - コラム ビザ 旅行

アメリカ渡航に必要なESTAの制度概要

アメリカへ渡航する際に必要な電子渡航認証システム(ESTA)というものをご存知でしょうか。ESTA(Electronic System for Travel Authorization)とは、アメリカへ渡航する際の航空機に乗る際や入国時にパスポートと共に必要なものです。ESTAの認

アメリカ合衆国ESTA

証を取得していない場合は、アメリカへの入国が拒否されますので事前の取得が必要となります。もちろんアメリカ本土だけでなく、日本人がよく旅行に訪れるハワイやグアムに渡航する際にも必要になります。

 

<ESTAに関する解説 ESTAとは?>

電子渡航認証システムであるESTAは、2009年の1月12日から米国国土安全保障省(Department of Homeland Security)によって義務化されたものです。これはアメリカへの渡航の適格性・安全保障を脅かす危険性がないかを審査するためのものです。

ESTAは査証(ビザ)とは異なるものです。アメリカで有効なビザを保有している方は、そのビザでアメリカへ渡航できるためESTAの申請は必要ありません。

ESTAの認証はオンラインで行っており、一人当たり14米ドルが必要となります。ESTAの認証を受けた場合、有効期限は2年間となっています。ただし、パスポートの期限が切れた場合や、新たにパスポートを取得した場合、渡航者の名前・性別・国籍の変更があった場合は、2年たっていなくてもESTAが無効となります。

 <ESTAが必要な人は?>

日本はビザ免除プログラムであるVWP(Visa Waiver Program)に参加しています。VWPとは、特定の国籍を持つ国民であれば通常必要であったビザの取得をなしで、90日以内のアメリカへ滞在が可能となるプログラムです。

つまり、ESTAが必要な人は、アメリカに短期間である90日間までの滞在をする場合と、アメリカでの航空機の乗り継ぎをする場合になります。

<ESTAの対象者は?>

ESTAの申請対象者は、ビザ免除プログラムにしている国の国籍を持っており、且つアメリカで有効なビザを保有していないことです。さらに、滞在期間が90日以下であり、アメリカへの渡航目的が観光や短期の商用等であることとなっています。

ESTAの申請はアメリカ政府が運営しているサイトとなり、URLは(https://esta.cbp.dhs.gov/esta/)となっています。サイト本体はもちろん英語ですが、サイトの上記にて言語が変更可能で、日本語表記への変更も可能となっています。また、ESTA申請の代行サイトで申請も可能ある。

ESTAの申し込みは、個人またはグループで行うことができます。グループで申請する場合には支払いをまとめて行うことができます。ただし、申請時に連絡担当者の設定が必要になります。ESTAの申請方法は個人・グループ申請ともに簡単に行うことができます。パスポート、クレジットカード、申請者の情報があれば5分程度で完了します。

<パスポートの要件>

Japanese passport and visas

パスポートの要件としては、アメリカでの滞在期間最終日までの有効期限があれば問題ありません。パスポートの残存期間が90日以上ないとESTAの申請ができないと聞いたことがある方がいらっしゃるかもしれませんが、それは間違いです。

ビザ免除プログラムを利用して、アメリカに滞在する際の滞在期間は90日までとなりますが、パスポートの有効期限が90日以下の場合は、その残存日数が滞在可能日数となります。その場合は、ESTAの有効期限も2年ではなくパスポートの有効期限までとなっています。

必要最低限の残存日数があればアメリカへ渡航することができますが、残存日数が少ない場合には旅行の予定表の提示が必要となる場合もありますので、余裕を持っている方が望ましいでしょう。

<ESTAの申請方法>

  • 最初にESTAの公式サイトを開きます。(必要であれば上記のタブにて日本語に変更しましょう)
  • 青色の“新規の申請”のボタンを押します。
  • “個人による申請”または“グループによる申請”を選択します。(グループによる申請の場合は複数人分まとめて申請することができます。ここでは個人による申請の方で解説します)
  • セキュリイティに関する通告が出てきたら“確認&続行”をクリックします。
  • 免責事項が表示されますので、内容を読んだ後“はい”にチェックを入れ“次へ”をクリックします。
  • 申請者・パスポート情報をすべて英語で記載します。パスポートを確認しながら正確に入力しましょう。(入力事項は氏名・生年月日・出生した市区町村・出生国・国籍・パスポート番号・パスポート発給日・発行国・有効期限・その他質問・両親の氏名・住所・電話番号・メールアドレス・勤務先情報となっています)*出生した市区町村がわからない場合は幼少期に住んでいた市などで大丈夫です。住所は反対から記入します。日本の国番号は“81”で電話番号の最初の”0”は抜いて記入します。仕事をしていない場合は“いいえ”で、している場合は“はい”を選択し会社の名前や住所・役職を記入します。
  • 渡航情報を入力します。米国内の連絡際情報は、滞在先のホテルを書いておきましょう。
  • 適格性についての質問に回答します。基本的はすべて“いいえ”となるはずです。本人が申 請を行っている場合には申請内容に関する証明にチェックを入れ、代理の方が申請している場合には、第三者による代理申請の場合に限定にもチェックを入れます。
  • 申請内容を確認します。間違いがなければもう一度パスポート情報を記入します。
  • 申請状況が表示されますので14米ドル支払いを行います。
  • 申請完了です。申請番号をメモしておきましょう。

申請が完了すると“認証は保留中です”と表示されます。認証が承認されても特にメールなどで連絡は来ませんので、数日後にサイトにて申請状況を確認しましょう。

<ESTAはいつまでに申請すればいいのか?>

アメリカへの渡航の日程が決まるとESTAの申請が必要になります。いつまでに申請しなければいけないという明確な決まりはありません。ただし、ESTAの審査時間に関しては、一般的に申請後72時間以内となっていますので、遅くとも渡航する日の72時間前には申請を行うことを推奨します。

アメリカ側のシステムトラブルやメンテナンスがある場合もありますので、余裕を持って1週間前までに申請していると安心でしょう。
ただし、申請の質問に“はい”と回答される場合には、それ以上の審査時間がかかる場合があります。

ESTAの有効期限は認証を受けてから2年間となっていますので、渡航が数ヶ月前に決まっている場合には、数ヶ月前に申請しても問題ありません。実際に、ESTAの存在を知らなかったり、申請を忘れていた方などで当日に申請する方もいらっしゃいます。航空機の搭乗前であれば申請でき、ほとんどの場合は申請後すぐに返答があります。

ただし、審査が保留になったり、すぐに取得できない場合もありますので、そういった場合にはアメリカへの渡航ができなくなりますので、前もって申請しておきましょう。

<ESTAの支払方法は?>

Woman using smartphone and login internet banking for shopping online.

支払いに関しては申請時に支払うことができます。ただし、その場で支払いを行わない場合は、申請後7日以内であればいつでも支払いを行うことができます。7日以内に支払いが行われなければ、申請情報にアクセスできなくなり再度申請を行う必要があります。

ESTAの支払い方法は2つあり、PayPalアカウントからの支払い、もしくはデビットカード・クレジットカード(MasterCard、VISA、American Express、Discover、JCB等)からの支払いとなります。

クレジットカードやデビットカードで支払う場合には、必要情報を英語で入力します。入力する情報は国・請求書送付先住所・口座名義人・カード番号・有効期限となっています。

“支払い手続きを実行中です。手続きに数分かかる場合があります。そのままお待ちください。”という表示の後に“認証は保留中です。支払い手続きが実行されました”と表示されれば支払いはOKです。

<ESTAの申請状況確認>

ESTAの申請状況を確認する場合には、ESTAの申し込みサイトと同じところから確認することができます。確認できるものは、ESTAステータス・完了済み申請・未払いまたは許可された申請状況の更新・支払いの実行(申請後7日以内)・領収書画面となっています。

ESTAの申請番号がわかる場合は、パスポート番号、生年月日、申請番号を入力して検索することができます。

ESTAの申請番号がわからない方は、パスポート番号、生年月日、氏名、国籍を入力して検索することができます。

グループ申請を検索する際には、グループID、氏名、電子メールアドレス、生年月日を入力して検索することができます。

ESTAの申請を行った場合には、念のため申請の数日後に申請状況を確認しておきましょう。

<申請が拒否された場合>

man businessman in suit refuses to take the bribe by showing that he was not corrupt. the concept of corruption and bribery

基本的に虚偽の情報入力や適格性の欄にて“はい”を選択しない限り、拒否されることはないでしょう。ESTAの申請が拒否された場合、本人の状況に変化がなければ再度申請をしても承認されることはありません。

渡航許可が下りなかった場合、ビザ申請の情報を確認しましょう。ESTAの渡航認証の拒否はビザ免除プログラムに関する渡航を拒否したもので、アメリカへの渡航ビザが拒否されたわけではありません。アメリカに行く必要がある場合には、米国大使館や領事館で非移民ビザの申請を行う必要があります。

<ESTAの再取得>

ESTAには更新申請というものはなく、再度取得する際には新規取得となります。期限が切れている場合や、失効済みの場合は再度申請する必要があります。ご自身のESTAの有効期限を確認したい場合には、上記に記載した方法で申請状況を確認しましょう。

ESTAを取得している方が、誤って再度申請画面まで進めてしまった場合には有効なESTAが失効してしまう場合があります。一度失効したESTAは復活することはできませんのでご注意ください。

ESTAの申請は、メンテナンス時を除き365日24時間どのようなタイミングでも行うことができます。有効なESTAがあった場合でも申請を行うことができ、最後に取得したESTAが有効となります。ただし、申請ごとに費用は必要となります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です