【連載第2回】 アメリカ史を読み解く 国内体制の整備から海外へ
国内体制の整備から海外へ - 19世紀
アメリカは19世紀に入ると急ピッチで国内体制を整備すると共に、目覚ましい勢いで領土を拡大していった。
cf ) アメリカの地域性 :広大な国土を持つアメリカはその地域性も多様
・建国以来の歴史を刻む東部
・ゆったりとした風土で近年は工業化が進む南部
・伝統的な工業地域と大穀倉地地帯を抱える西部
・鉱物資源が豊富なカウボーイのふるさと西部
・多様な民族が共存し、自由な気風の西海岸
-それがぞれ歴史・風土・人種・民族構成の違いを背景に、特色ある地域性を形作っている
産業革命を経て隆盛を迎える
新しい領土となった南部では、産業革命を経て隆盛を迎えたイギリスの木綿工業に綿花を供給する綿花栽培が隆盛した。
・綿花がアメリカの総輸出額に占める割合 (1800年)7% → (1860年)6割弱・綿花栽培の労働力としてアフリカに連れてこられた黒人奴隷 89万人 → 395万人
その結果、奴隷制によって農業経済を支える南部と商工業中心に発展し、奴隷制を廃止した北部の間で次第に対立が深刻化した。