タウンミーティングとは?-ニューイングランド地方における意思決定機関
タウンミーティングとは?-ニューイングランド地方における意思決定機関
市民が集会して共同体のあり方を決定する意思決定機関のことで、
予算や自治体条例などが決定されるといった「立法機能がある」ことが特徴です。
現在でもアメリカの北東部のニューイングランド地方では、
タウンミーティングを最高の決定機関としている地方自治体が数多く存在しています。
・タウンミーティングでは、固定資産や予算といった基本的議論から同性同士の結婚を認めるかどうかまで、幅広い議題が討論されます
・近年、出席者が全有権者の10%を割ることも珍しくなくなっており、出席者の職業などに偏りがあるなど問題点も指摘されています。
□参考:アメリカでの政治理念について-地域への配慮と奉仕を重視する
アメリカの市民は「自由」であることをとても大切なことだと考えています。
商売をしたり、市民が多様な集団を結成して活発に社内活動や政治活動を行ったりする自由が保障されることで多元的な社会基盤が形づくられると考えるのです。
アメリカには自由主義とは別に、市民の政治的平等を理念とする「民主主義」の政治的伝統があります。
タウンミーティングもこの1つといえます。
民主主義的な政治理念
・市民はすべて政治に参加する権利があり、しかも政治権力は「市民」の平等な影響力の下にあるべき
・政治家は一時的に「代表」としてその政治権力を行使すべき
こうした政治理念は、地域への配慮と奉仕を重視するアメリカ独特の政治の在り方とも結びついていきます。
・参考文献
堀本武功『現代アメリカ入門』明石書店(2004年)